繰り上げるか、運用に回すか。
手元の資金で住宅ローンを繰り上げ返済した場合の「利息軽減額」と、同じお金を投資に回した場合の「期待収益」を、同じ期間で比較します(期間短縮型で計算)。
条件を設定
ローン残高3,000万円
残りの返済期間25年
ローン金利(年率)1.5%
手元資金(繰上げ/投資に使う額)300万円
投資の想定利回り(年率)4.0%
「金利差」だけでは決まらない3つの論点
数字の上では「ローン金利<運用利回り」なら投資が有利に見えます。ただし実務では3つの論点が絡みます。①住宅ローン控除——控除期間中は残高に応じた税額控除があるため、繰上げ返済は控除額を減らします。控除が終わってから繰り上げる方が有利なケースが多くあります。②団体信用生命保険——ローン残高は万一の際に保険でゼロになる「保障」でもあり、繰上げ返済はこの保障を自ら減らす行為です。③確実性の差——利息軽減は確定リターン、運用収益はあくまで期待値です。左右の数字は「確実な◯万円」と「不確実な◯万円」の比較だと捉えてください。
期間短縮型と返済額軽減型
繰上げ返済には、毎月の返済額を保ったまま期間を縮める期間短縮型と、期間を保ったまま月々を軽くする返済額軽減型があります。利息軽減効果は期間短縮型の方が大きいため、本ツールは期間短縮型で計算しています。家計のキャッシュフローを楽にしたい場合は軽減型も選択肢です。
迷ったときの現実解
「全額をどちらかに」と考える必要はありません。生活防衛資金(生活費の6ヶ月〜1年分)を最優先で確保した上で、残りを半分は繰上げ・半分は新NISAで運用のように分けるのは、確実性と期待値のバランスを取る現実的な戦略です。